日本陸軍戦車整備計画体系の変遷 2001/11/14 
一次資料を用いて作成しました。まだまだ未完成ですがとりあえずUPしました(^_^;)
1.昭和11年6月陸軍技術本部作成 新様式中戦車研究方針より

「帝国陸軍機甲部隊」加登川幸太郎 著 白金書房 刊で述べられている有名な新中戦車整備の諸元
これを元にチハ車とチニ車が競争試作された。
2.昭和14年3月7日参謀本部第一部作成 戦車体系の大綱より
ノモンハン事件(昭和14年夏)の直前に作成された資料だが、この頃になっても参謀本部は九七式中戦車の後継車輌を
チニ車のような安くて大量に装備できる戦車としていることがうかがえる。
3.昭和17年3月1日陸軍機甲本部作成 永年業務要綱より

丸で囲んだ所を注目して欲しい。九七式(新砲塔チハ)とそして新中戦車が○○式として将来研究するとしてある。
4.昭和17年5月28日 永年業務要綱の資料 差し替え分

この資料は3.の資料の約3ヶ月後に差し替えられた資料である。 九七式(新砲塔チハ車)が一式(チヘ車)に改められており、○○式がチヘ車として記載されている。 武装のA45は47mm砲の誤記かそれとも45mm砲を別に研究していたのだろうか?
この資料で疑問点がもうひとつ、砲戦車の項目に注目して欲しい。 将来は○○式中(ホチ車)としてある。
これは中戦車の○○式(チト車)の誤記かそれとも別の車体であろうか?
5.昭和17年の軍需審議会資料より

4.の資料とほぼ同じ頃軍需審議会に提出された資料である。 こちらの資料では武装がちゃんとA47(47mm砲)となっているので4.の資料の武装は誤記であろう。
6.昭和18年頃の軍需審議会資料より



昭和18年中頃に軍需審議会に提出された資料であるが中戦車の項目の丸で囲んだ所を注目して欲しい。
研究方針修正案として中戦車の項に重量35t級75mm砲 後のチリ車と思われる車輌が新たに登場し、以前から記載されていたチト車の最厚部装甲が75mmに増加されるとともに重量も25tに増加している。
また砲戦車では試製砲戦車ホリ車や同じくカト車と思われる車輌が研究課題となっている。
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